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新しい総入れ歯で吐き気をもよおす場合

豊中市の皆様、こんにちは。森山歯科医院です。豊中市服部天神の歯科・歯医 森山歯科医院:院長と副院長の写真
新しくした入れ歯で、どうしても吐き気をもよおしてしまうという患者さんが結構おられます。対処としては慣れることが必要です。それでも改善しない場合は再度、長さや厚さを調整します。

総入れ歯を装着して復活する機能としては、咀嚼(モノを噛むこと)、嚥下(モノを飲みこむこと)、発音などが挙げられます。これらの機能が安定して発揮されるためには、入れ歯とその周囲の組織である顎の土手(顎堤)を中心としたさまざまな粘膜組織と調和していなければなりません。さらに入れ歯の周囲で動く組織である唇・舌・頬・咽頭などの筋肉との協調も必要となってきます。

総入れ歯が安定して機能するためには、その形態には必要かつ十分な大きさ、長さ、厚さが求められます。しかし、患者さんによっては、入れ歯を装着することによって吐き気をもよおすこと(嘔吐反射)があります。一番の原因は入れ歯の不安定な動揺、そしてロの中の吐き気を誘発する微妙な部位への不愉快な刺激です。
また無歯期間が長かった場合は、舌が大きくなってしまって入れ歯の装着時に違和感を感じ、吐き気をもよおす場合もあります。なお新しい入れ歯を入れているうちに次第に舌はその入れ歯にあった大きさに変化して具合は良くなっていきます。

特に上顎咽頭部の口蓋垂の前方部や下顎の舌の付け根部に対して、入れ歯の端が刺激すると「オエッ」と吐き気が誘発されやすくなります。古い入れ歯と新しい入れ歯の大きさが違うと、それだけで吐き気をともなうこともあります。

これらの不愉快な状態を解決する方法としては、まず慣れていただくことも必要です。それでも改善しない場合には、入れ歯の刺激する部分の長さや厚さの調整を行います。ほとんどの場合、これらの処置で解決すると思いますが、状況によっては何回かの調整が必要となるでしょう。嘔吐反射の激しい患者さんの場合は、入れ歯の安定をやや犠牲にしても、慎重に試行錯誤のうえで削って調整することになります。

                   
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