前回は高齢者の健康を阻害する要因としての認知症や寝たきりといった問題を防ぐためには、歯の本数が大きくかかわっていることをお伝えしました。
歯が少ないことでの体への影響
研究結果では歯がなくなることでガンの発生リスクが高まるといわれている研究もあります。歯の数とガンの発症リスクの関連性は、消化器系のガンで特に高いと言われています。また高齢者に多いのが、誤嚥性肺炎です。原因として食事の際にしっかり噛めず、きちんと呑み込めないことで発生リスクが高まります。
まず歯の第一の使命はものをよく噛んで、消化を助けることが挙げられます。きちんと噛めずに食べ物がきちんと消化されず、胃腸の働きに影響が出てきます。歯を失うと消化系のガンの発生リスクが高まるというのも、こうしたことが原因ではと言われています。
また「食べ物を噛む」という行為は脳の活性に繋がっており、噛む力が弱いと脳に血液がうまく回らず脳の機能が低下してしまいます。歯がない人に認知症の発生率が高いというのも、こうした理由からだと考えられます。
8020運動
「80歳になっても20本以上自分の歯を」
こうして、健康寿命と歯の本数には大きく関係していることがわかっています。健康で長生きするためにきちんと歯科に行き、定期的に歯医者さんの診断を受けるとよいでしょう。そして、80歳になっても自分の歯が20本以上保たれているように日頃から心がけてください。
次回は口腔ケアと医療費について詳しくご案内致します。